口腔異常感症について(4)原因は?

さて、今回もお口の何とも言えない不快感である口腔異常感症の続きです。

本症は、唾液や乾燥感に関わる症状や、何とも言えない不快感、味覚に関わる症状、そして異物感、などに大きく分けらると、前回お話ししました。今回は、その原因について触れていきます。

原因は未だ不明ですが、近年の脳機能画像研究から、精神疾患の有無にかかわらず、脳機能のアンバランスが奇妙な口腔症状に関与しているようです。当院に非常勤で勤務している梅崎先生の大学院時代の研究ですが、脳血流シンチグラフィーで広範な脳領域に左右差(図)が認められました。

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ちょっと難しい話ですが、妄想のような思考の障害に由来するというより、脳内の口腔感覚の情報処理過程に何らかの障害が起こることから生じていると考えられます。

患者さんご自身は、末梢の感覚器官でもあるお口の中に、はっきりと、不快な感覚を実感しているのに、その元凶が、実は脳のなかで起こっているということに、この病気の難しさがあります。