非定型歯痛について(6)治療法は?①

さて、かなり間が空いてしまいましたが、非定型歯痛のシリーズの続きについて触れていきたいと思います。

本症の治療に関しては抜髄(歯の神経を抜くこと)や抜歯などの侵襲的処置よりも、抗うつ薬や抗てんかん薬の服用が推奨されています。

歯の痛みにうつのお薬と効くと、ビックリされる方も多いかもしれません。実はあまり知られてはいませんが、抗うつ薬はいまでは、頭痛の予防薬、神経痛など多くの慢性痛にも使われています。下の写真は、お薬の辞典に載っている代表的なアミトリプチリンという抗うつ薬の効能書きの部分ですが、痛みの病名が多く記載されています。抗うつ薬は「鎮痛補助薬」とも呼ばれているのです。