院長あいさつ
院長ご挨拶
不安定かつ複雑化した世相を反映して、歯科口腔の領域でもいわゆる“不定愁訴とされている治りにくい“痛み”や“不快感”など、難治性の症状を抱える患者さんは年々増えています。
我々はそのような症状を歯科心身症と呼んでおりますが、専門的に診療する施設は、大学病院を含め極端に不足しており、その受け皿確保は喫緊の課題となっています。
原因不明とか気のせいなどと片付けられ我慢を強いられる、あるいは多数の医療機関を転々されてしまう患者さんも多く、数年から場合により10年以上も適切な対応がなされていなかった、いわゆる“医療難民”と化してしまう方も少なくありません。
微力ながら歯科心身症の専門施設をクリニックの形として開設することで医療の狭間に埋もれた患者さんを救い、結果として歯科口腔領域の “セーフティーネット”の新たな一翼を担うことができるとすれば望外の喜びです。
母校九州大学での研修終了後は、当分野の診療・研究で日本随一とされる東京医科歯科大学歯科心身医学分野(主任:豊福明教授)において診療・研究に従事し、延べ1万人に近い患者さんの診療を経験する中で専門的な診療技術を培って参りました。
大学病院では学生や研修医の教育も大きな役割であるため、十分なプライバシーの確保や、静かに患者さんとお話しできる環境を確保することが難しい面もございました。
理想とする医療を実践できる環境を作るためにも、この度のクリニック開設に至りました。
本症の治療には、歯科はもとより、医科関連各科の先生方との適切な医療連携が欠かせません。
この場をおかりしまして、大変お手数をお掛けしますが、情報提供をはじめとした連携治療を頂けますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
大学病院時代も一貫して医歯連携のトレーニングに出精して参りましたが、さらなる御助言、御指導を頂けますよう心からお願いを申し上げます。
「誠心誠意」をモットーに日々患者さんに真摯に向きあい、患者さんのお困りの症状が“楽(ラク)”になり、そして“楽しい”、“幸せ(シア)”な日常が戻るよう、スタッフ一同日々一生懸命に精進してまいります。
ラクシア銀座歯科クリニック
院長 吉川 達也