非定型歯痛について(1)治りにくい歯の痛み

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

これまで、舌やお口の粘膜の痛みの病気である舌痛症のご説明をしました。今回からは治りにくい歯の痛みについてご説明していきます。

歯痛はお口の症状の中でも最もなじみ深い症状です。いわゆる「歯髄炎(歯の神経の炎症)」や「歯周炎(歯茎の炎症)」 によるものがほとんどで、抜歯や抜髄(歯の神経を取る処置)といった通常の歯科治療で劇的に改善するとみなされています。

このような”典型的”な歯痛と違い、実際には歯科治療をいくら繰り返しても頑固に続く歯痛が少なからず経験されます。このような歯科治療後や抜歯後にも続く、原因不明の頑固な歯痛は「非定型歯痛(atypical odontalgia)」と呼ばれています。