論文紹介:咬合異常感の患者における脳活動パターンの乱れ(Comparison of Cerebral Blood Flow Patterns in Patients with Phantom Bite Syndrome with Their Corresponding Clinical Features)

皆さん、明けましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

コロナの拡大で緊急事態宣言が再発令されることになりましたが、何とか乗り切って、今年は良い年になるといいですね。

さて、新年早々難しいお話で恐縮なのですが、論文を紹介したいと思います。

咬合異常感の患者における脳活動パターンの乱れ(Comparison of Cerebral Blood Flow Patterns in Patients with Phantom Bite Syndrome with Their Corresponding Clinical Features)

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33116526/

福岡歯科大学高齢者歯科学分野の梅﨑陽二朗准教授、内藤徹教授らのグループが、東京医科歯科大学歯科心身医学分野の豊福明教授らの研究グループとの共同研究により、いくら調整を繰り返しても「咬み合わせがいつまでも合わない」咬合異常感(PBS)の患者さんに、脳活動パターンの微妙な乱れがあることを初めて明らかにしたというものです。

研究によると、PBSの患者さんでは、症状のある歯の部位に応じて脳活動の微妙なアンバランスが生じていることが示唆されました。すなわち、PBSの患者さんが「神経質」や「気にしすぎ」で症状を訴えている訳ではなく、中枢(脳)におけるごくわずかな機能異常が「咬み合わせが合わない」原因となっている可能性を示しています。
このような研究の積み重ねで、PBSの病態の解明が進み、咬み合わせの治療など歯科治療の繰り返しやドクターショッピングから、患者さんを救済できる可能性が高まることが期待されます。

院長